
この試合、少し涙が滲んだ。
それは、私もまた “信じていた何か” が現実になった瞬間だったと・・・
山本由伸投手が、あの舞台で、あの相手を前に、静かに “やってのけた” のだ。
胸の内に刻まれた瞬間
2025年の2025 World Series。
舞台は、強打者を揃えるトロント・ブルージェイズを相手に
ロサンゼルス・ドジャースのマウンドに立った山本投手。
そのゲーム2で、彼は「完投」を成し遂げた。
4安打1失点、8奪三振、与四球ゼロ。
さらにラスト20人を連続で打ち取るという圧倒的な支配力。MLB.com+2ESPN.com+2
その結果、シリーズの流れを“1‐1”のタイに戻しました。 ESPN.com
野球を観てきた年数が長くなるほど
こういう “起きてほしいけど起きない瞬間” があると気付いています。
先発が最後まで投げきる──それが “普通” であった時代もありましたが、
現代ではもう貴重な瞬間だ。
そんな中で、「背番号18」が夜のトロントで静かに、しかし強く歴史を刻んだのだ。
“自分を超える”ための闘い
試合序盤、ブルージェイズは山本投手に簡単には打たれさせなかった。
ランナーを出し、投球数も膨らみ気味。
実際、彼自身も「正直、完投できるとは思っていなかった」と言っている。 SI
でも、そこから “変わった”。
スプリッター、カーブ、速球・・・ “どれが勝負球なのか” ではなく、
“何をどの瞬間に使うか” の山本流の駆け引き・・・
観ているこちらにゾクゾクする緊張を与えつつ、どんどん打者を支配していく・・・
そして7回、待っていた火種が爆発する。
–– ウィル・スミスが左翼線へソロホームラン。
–– マックス・マンシーがさらに次打席でソロ弾。
その瞬間、スタジアムがひとつになった、あるいは静まり返ったような・・・
ドジャースの雰囲気が 「これは今日いける」 と感じてしまった。 Los Angeles Times+1
その後、山本投手は淡々とアウトを重ね、
9回最後の打者のアウトを取った時には、観ている私も思わず拍手をしていた。
“ 期待? 信じていた?・・・んだ。”
そう思った瞬間だった。
私たちがもらったもの
この試合を観ていたファンとして、山本投手から何を受け取ったか。
それは「信じることの力」と「覚悟の姿」だ。
相手が強いから、舞台が大きいから、緊張するから・・・
そんな言い訳を跳ね除けて、ただ、自分の仕事をやる。
それがプロフェッショナルというものなのだろう。
逆境の中でも「自分を出せる人」がいる。
ファンとして、私はその姿に胸を打たれる。
そして、自分自身の日常にも少しだけリンクさせてしまう・・・
「今日は無理かもしれない」
「相手が強いから逃げたい」
そんな思いを抱えた時、
でも「やらなきゃいけない時が来る」 。
その時、思い出すだろう、山本投手の力強い投球を。
最後に
ゲーム2という大事な場面、背負った期待、流れを変える必要があった状況。
そして、山本由伸投手はそれを結果で示した。
“投げきる” というシンプルながらも最も難しいことを・・・
その姿を観て、私は少しだけ強くなれた気がした。
次にこの舞台に戻るなら、今度は私も “見守る” だけでなく、
“信じ続ける” 側になろうと思う。
投げる方でも観る方でも、僕たちはそれぞれのフィールドで
“投げきる” 準備をしているのだから。

画像はMLB公式Instagramより

MLB公式Instagramより ” 山本由伸 : 10月中、打者に悪夢を引き起こしている😱 ”
Yoshinobu Yamamoto: causing nightmares for hitters all October 😱

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