今回は70代女性のクライアントさんを参考にした投稿です。
老老介護(ろうろうかいご)は、高齢者が高齢の家族を介護する状況を指します。
この現象は、
①高齢者の増加
②核家族化の進展
③そして高齢者の健康状態が悪化していく
・・・・・このような傾向が影響しています。
老老介護は、高齢者以外が高齢者を介護するのと同様に家族にとって重要ですが、
その過程でまた異なった様々な社会的問題が浮き彫りにされていますよね。
今回も専門家のお話を伺ってきましたので、その問題と対策についていくつかまとめてみました。
■ 社会問題
1.負担の増加
【問題】 高齢者が高齢者を介護することで、介護者の負担が増加し
仕事や生活のバランスが損なわれることがあります。
【対策】 柔軟な労働環境、介護休暇の充実など、介護者が働きながら介護を続けやすい仕組みの
整備が必要です。
2.経済的な課題
【問題】 介護には費用がかかり、家計に負担をかけることがあります。
【対策】 経済的支援制度や補助金、介護サービスの利用促進など
経済的なサポートが求められます。
3.健康の損耗
【問題】 介護者の健康が損なわれやすく、ストレスや疲労が蓄積されることがあります。
【対策】 介護者への精神的・身体的なサポート、カウンセリングのサービス、
リフレッシュのための休暇などが必要です。
4.社会的孤立
【問題】 介護者は家庭に拘束されやすく、社会的な交流が減少しやすいです。
【対策】 地域コミュニティの支援、介護者同士のネットワーキング
イベントや集会の開催などが有効です。
■ 地域社会の対策
1.介護者支援プログラムの強化
介護者向けのトレーニングや情報提供、相談窓口の整備など、
介護者がより効果的に役割を果たせるようなプログラムを強化しています。
2.地域ベースの支援体制の構築
地域社会での支援体制の整備。
地域の資源を活用して、高齢者や介護者がサポートを得やすい環境を整えています。
3.経済的支援の拡充
介護にかかる費用への補助や助成金、税制優遇など、経済的なサポートを拡充します。
4.ワークライフバランスの促進
介護者が働きながらも介護を行いやすい環境づくり。
柔軟な働き方や介護休暇の制度整備が含まれます。
5.テクノロジーの活用
介護支援のためのテクノロジーの活用。
遠隔医療やモバイルアプリを利用した介護サービスなどが含まれます。
これらの対策は、単一のアプローチではなく、総合的なサポートが必要だと考えられます。
地域社会、政府、企業、家庭など、複数のステークホルダーが協力して
老老介護の問題に対処することが重要になりますね。
■ 老老介護の実情
共通した老老介護の特徴の具体的な実情の一例を。ご紹介します。
1.核家族化の進展
多くの地域で、伝統的な大家族から核家族への移行が進んでいます。
これにより、高齢者は独り暮らしや夫婦二人暮らしとなり、
介護の負担は家族内の特定の人たちに集中しやすくなります。
2.高齢者の増加
世界的に高齢者の人口が増加しており、これに伴って介護が必要な高齢者も増加しています。
高齢者が長寿命を享受する一方で、慢性疾患や認知症などの問題が増え介護の需要が高まっています。
3.介護者の負担
高齢者の家族が介護者となり、その負担が増加しています。
これには、仕事と介護の両立が難しいこと、介護にかかる経済的な負担、身体的・精神的なストレス
などが含まれます。
4.医療技術の進展
医療技術の進歩により、一般の家庭で治療やケアが行えるようになってきました。
しかし、同時に高度な医療が必要な場面も増え、家庭内での介護がより複雑化しています。
5.地域社会の役割
地域社会は、高齢者と介護者を支援する重要な役割を果たしています。
地域のネットワークやサービスが整備されている場合、高齢者とその家族はより安心して生活できる
可能性があります。
6.社会的孤立のリスク
高齢者が介護を必要とする場合、家族が介護者となることが一般的ですが、
これが原因で社会的な孤立が進むことがあります。
特に介護者が働くことが難しい場合、社会とのつながりが減少しやすいです。
老老介護の実情に対処するためには、家族単位だけでなく、地域や社会全体でのサポートが必要です。
政府や地方自治体が介護政策を策定し、地域ベースの支援体制を整備することがより求められています。
「心の健康」こそが幸福の源です。
介護する体力的なストレスも当然ながら
長年の夫婦、家族としての愛情が、憎悪と入り乱れる感情の日々・・・
そんな自分が嫌いになる、苦しみ・・・
私たちカウンセラーに
そんな感情を吐き出して、少しずつでも癒されれば幸いです。
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